そのティーポットは工業製品ではない
そのティーポットは工芸製品である

ナガオのKOGEI ティーポット。
ステンレスキッチン用品の製造産地である新潟県燕市でつくられたティーポット/急須。
ほぼ全ての工程において、手作業でつくられるティーポット。それ即ち工芸=KOGEI。

初めにことわっておきます。このKOGEI ティーポットは使い勝手のよい実用的な製品ではありません。
サイドボードの中や、飾り棚やキッチンカウンターの上でこそ最高に輝く製品なのです。
遠目にも圧倒されるとてつもない質感と重量感。事実、このティーポットはとにかく重い。
極厚のSUS304材を使用して、職人の勘と経験があってこそ形づくられる本製品。
直線と曲線が激しく入り混じるデザイン。八角形とアールの絶妙な融合。表面は鏡面仕上げ。
そう、KOGEI ティーポットはお茶を淹れることもできるアート作品なのかもしれない。
根拠はありません。それは私の勘でしかない。

現在は、透明で・軽く・割れないティーポットが主流となりつつあると思う。
優れた利便性と納得の価格。すみません、それとは真逆です。
中身は見えず、不必要なまでに重く、熱くなる本体。共通項は割れないということくらいでしょうか。
ウェブ上ではご法度とされている訴求方法があります。それは質感を売りに訴求することです。
なぜならば、実際に手で触れていないあなたに質感を説くことは、作り手側の思い込みの押しつけにすぎないから。
しかしながら、このKOGEI ティーポットには質感しかないのです。
何度書いてもうまく伝えることができないその質感しかないのです。

現代は、シェアやダウンロードがあたり前の時代です。すみません、やっぱり真逆です。
KOGEI ティーポットは所有するたのしみを味わう製品です。
存分に、好きな物に囲まれて暮らすのもまたよいのではないでしょうか。


*注意事項*
茶こしは本体底までついていません。半分以上、一度にある程度の量を作る必要があります。
お湯を注ぐと本体は非常に高温になります。本体に触れる際は必ずミトンをはめて使用してください。
木製のテーブルは傷つく恐れがありますので必ず鍋敷きやトリベットを敷いてください。
本体底部とポットの中は鏡面磨きになっておりませんが、いずれも製造者検品をクリアした製品を出荷しております。