奥田元宋が晩年に描いた傑作「輪廻の谿」は、奥田元宋先生のふるさとである三次市から望む、鳥取県鍵掛峠からの大山の息をのむような絶景を、彼の心象を通して表現した作品です。燃えるような赤、深い青、清らかな白が織りなす色彩のコントラストは、見る者の心を深く揺さぶります。岩絵具を多用した日本画でありながら、西洋絵画の色彩感覚を取り入れた「新朦朧体」という独自の技法により、写真では捉えきれない、生命力に満ちた風景が目の前に広がります。

■霊峰に宿る、神秘的な「元宋の赤」
この作品の最大の特徴は、奥田元宋が長年追求してきた「元宋の赤」と呼ばれる深みある赤色表現にあります。「輪廻の谿」では、雪に覆われた山肌と、燃えるような紅葉が、夜の静けさの中に鮮烈な彩りを放ちます。月明かりに照らされた風景が幻想的に浮かび上がり、色彩の重ね塗りによる陰影の巧みな描写と、幻想と現実が交差するような画面構成は、見る者に深い余韻を残します。自然の雄大さと画家の精神性が融合した名作を、ぜひご自宅でお楽しみください。

■暮らしに溶け込む高品質複製画
複製画「輪廻の谿」は、共同印刷の高精細複製技術「彩美版」を使用し、原画が持つ筆致や岩絵具の独特な質感、そして奥田元宋が追求した深みのある色彩を忠実に再現しています。額縁には、三次市産の木材を用いた「みよしブランド」の特製額を採用しており、品格ある仕上がりとなっています。美術館でしか体験できないと思っていた感動を、より身近に、そして手軽にあなたの生活に取り入れることができます。美術品を愛するすべての方に、自信を持ってお届けできる逸品です。

■歴史と情熱が息づく美術館の理念
奥田元宋・小由女美術館は、文化勲章を受章した日本画家故 奥田元宋先生と人形作家奥田小由女先生夫妻の夢を形にした場所です。二人の芸術を通じて日本の伝統文化の深みを伝え、未来へ継承することをモットーとしています。

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