返礼品について
一度も訪れたことのない町並のイメージサンプルを5年程前に書いていた。
それは……「1940~50年代に建てられたピンクとエメラルドグリーンを配した、まさにトロピカル・デコのTHE CARLILE HOTEL。
大きなガラスがはめ込まれた入口のドアには、ガラスに大きなフラミンゴのレリーフがほどこされていて、すりガラスと透明ガラスのコントラストが美しくキラキラと輝いていた。
そのドアを入ると足元の大理石の床もやはり、大胆なデコ模様である。
そのロビーの空間をさきほどのフラミンゴや、美しい女性が舞っているようだった。
少々小さめだが、ぼくの予約した部屋はオーシャン・ドライブに面した海の見える3階の部屋だった。
大きめの窓を開けてテラスに立ってオーシャン・ドライブを見ると、海岸の白い砂地に、1940年代製と思われる古いアメリカの車が乗入れられていて、その車から4人のキューバ人がこのホテルに乗り込んで来ようとしていた。
ぼくの部屋のピンクに塗られた入口のドアの前にはプールがある。
エメラルドグリーンと白のデコ模様のタイルは昔のままだ。
水面はマイアミの強い陽射しが肌に刺さるように輝き、プールの片隅にはまたしてもピンクに塗られたフラミンゴの飾りがあった。」……と書かれていた。
なんと、5年前にこの絵柄が想像で存在していたのだ。プールがあって、フラミンゴやアメ車がいる。ぼくはすでに5年前にこの絵を頭の中に描いていたのかもしれない。あまりにも、おあつらえ向きのこの絵柄はぼくを待っていた。いや待っていてくれたのだ。
マイアミビーチ・シティをこの5年間に2度訪れた。
2回の取材で撮りためたフィルムのなかから、真先に選んで、すぐさま描き始めたのは、紛れもなくこの絵柄だった。
※画像はイメージです。
※額の色等のご指定は承りかねます。
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