金武町の田芋と南米の
胡麻が出会って、
笑顔いっぱいのお菓子が
できました。
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金武町はその昔、多くの移⺠を輩出。「夫は私と出会う前、ボリビアで移⺠生活を送っていました。私の母はブラジル生まれの日本人。南米は心の故郷です」と伊藝さん。ボリビアの隣国である、パラグアイの胡麻の存在を知ったのは数年前のこと。それは、移⺠として渡米した日系人が手掛けた胡麻から広がったものだったのです。この胡麻に縁を感じ、金武町の特産品・田芋(ターム)と合わせてサーターアンダギーを作りたいと思いました。
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田芋は存在感を出すため、角切りに。素揚げして砂糖醤油をからめています。胡麻を混ぜ込んだ生地で田芋を包み、表面にも胡麻を飾り付け。160°Cの油でじっくり揚げます。田芋は沖縄の行事料理に欠かせない食材。とはいえ県外にはあまり知られてなくて、沖縄でも調理の仕方がわからないという人が増えました。お菓子に加工することで、おいしさを知ってほしいです。
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日本胡麻協会が認めるセサミマイスターでもある伊藝さん。生地に混ぜる胡麻はパウダー状のものと、伊藝さん自らが専用の杵と臼を使ってついたものを使用。杵でつくことで機械より香り高く仕上がります。胡麻の風味、甘じょっぱく仕上げた田芋の味わい。どちらもしっかり感じていただけるよう、試作を重ねました。
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サーターアンダギーは、お祝い事などでふるまわれる縁起のよいお菓子。揚げたときにできる割れ目が笑っているようにも見えます。一気に食べると、チーチーカーカーします(沖縄の方言で、パサついた食べ物を食べてのどにつかえること)。コーヒーやお茶など、お好きな飲み物とどうぞ。田芋と胡麻の出会いに、金武町が移⺠発祥の地であることを感じてください。
金武町のお母さん、伊藝さんの愛情が詰まった定番ソウルフード、サーターアンダギー。カリッふわの食感とターム風味をお楽しみください。